プロジェクト管理において、なぜスクラムが重要なのか?
スクラムは、ソフトウェア開発の現場において最も重要な手法(メソドロジー)の一つです。なお、スクラムを用いたプロジェクト管理は、アジャイルプロジェクト管理という大きな枠組みの中に位置づけられる点に留意が必要です。
組織にスクラム管理を導入する最大のメリットの一つは、ソフトウェアの頻繁なリリース(公開)が可能になるという点です。
また、スクラムは軽量かつ柔軟なプロセスフレームワークを提供します。このフレームワークは、継続的な改善や漸進的な開発アプローチを歓迎するものであり、プロジェクトの成果物(デリバリー)の提供スピードや品質をさらに向上させる原動力となります。
スクラムはソフトウェア開発コミュニティにおいて広く認知されている概念であり、チームが「ソフトウェアのアジリティ(俊敏性)」を獲得する助けとなります。このアプローチを採用することで、組織は業務の優先順位付けを適切に行うことが可能になります。
スクラムを活用すれば、プロジェクトの実務に携わるメンバーと、その成果物を必要としているステークホルダー(関係者)との間で、円滑な連携や密なコミュニケーションを図ることができます。
このアプローチを取り入れることで、目標を極めて順調なペースで達成することが可能になります。さらに、顧客の要望やニーズに合致した製品を確実に提供できるようになるため、結果としてビジネス価値の向上にもつながります。
そこで、本ブログ記事のこのセクションでは、チームの生産性を高め、かつ目標を期限内に達成する助けとなる、選りすぐりの「オープンソース・スクラム管理ツール」についてご紹介します。これらのオープンソースツールは、自社のニーズに合わせて自由にカスタマイズできるため、比較的容易に導入・適応させることが可能です。
主要なオープンソース・スクラム管理ツール一覧
iceScrum:スクラムツール
iceScrumは、2011年に設立されたフランスを拠点とする組織です。このツールは、プロジェクトに対するビジョンを具体化し、実現へと導く手助けをします。
本ツールの主な重要機能は、以下の通りです。
- 大幅な時間短縮を実現する高機能なダッシュボードを提供しており、そこで「ストーリー」の作成や計画を行うことができます。
- これらのストーリーは日々の作業進捗を追跡する役割を果たし、ダッシュボード上に視覚的かつ分かりやすい形式で表示されます。
- マイルストーン計画機能が備わっているため、プロジェクトの納期を確実に守り、スケジュール通りに進行させることが可能になります。
- マイルストーン計画は、「To-Do(未着手)」「In Progress(進行中)」「Done(完了)」の3つのカテゴリに分類されます。直感的なドラッグ&ドロップ操作により、タスクをセクション間で簡単に移動させることができます(例:進行中のタスクが完了した際、「In Progress」から「Done」へ移動させるなど)。
- また、プロジェクトの達成率をグラフ形式で可視化する機能も提供されています。これにより、プロジェクトの進行ペースに加え、これまでに達成した目標や今後の目標を容易に把握・追跡することができます。
Taiga
アジャイル、スクラム、カンバンのメリットをすべて享受できるツールをお探しなら、Taigaは最適な選択肢となるでしょう。
Airbus、Red Hat、HP、Tataなど、数々の有名企業を顧客に持つTaigaは、プロジェクト管理プラットフォームとして高い人気を誇っています。
Taigaの主な機能を見ていきましょう。
- タスクの優先順位付けや、ツール上での即時解決が可能です。
- プロダクトバックログのような機能により、タスクを順番に進めながら集中して作業できます。
- プラグインや追加機能のために、サードパーティ製ツールとの連携も可能です。
- プロジェクトは基本機能から開始できますが、必要に応じて後からアップグレード版を購入することもできます。
- 製品に関するバグ、問題、質問などをワンクリックで追跡できます。
- タイガでは、エピック*を作成し、1つのエピックの下に複数のサブエピックを作成できます(エピックは、ツール内でユーザーが作成するカテゴリです)。
- タイガには、アプリケーションに関する必要な情報がすべて掲載されているWiki機能が備わっています。
- タイガツールでは、タスクのさらなる細分化を担当する管理者を作成できます。
ZenTao:スクラムツール
ZenTaoは、主にソフトウェア開発(SD)プロジェクトの進捗管理に特化した、業界をリードするオープンソースのプロジェクト管理ツールです。
ZenTaoは、140万人以上のアクティブユーザーを擁する、プロフェッショナルなオープンソース・スクラムツールの代表格の一つとして広く認知されています。
それでは、ZenTaoの主要な機能のいくつかを見ていきましょう。
- 本ツールはアプリケーションライフサイクル管理機能を提供しており、ソフトウェアの企画・構想段階から大規模な展開(リリース)に至るまでの全工程を一元的に追跡・管理することが可能です。
- プロダクト管理機能としては、ストーリー(ユーザーストーリー)、計画チャート、リリース追跡、ロードマップ作成などの機能が用意されています。この機能は本ツールの中でも特に人気が高く、ユーザー自身のスタイルに合わせて柔軟にプロジェクトを管理・追跡できる自由度の高さが魅力です。
- 日常業務の管理においては、ToDoリストやタスクリストの作成に加え、バグ追跡(バグトラッカー)機能も利用できます。
- また、勤怠管理機能も備えており、チームメンバーの出退勤状況や休暇、残業時間などを記録・管理することが可能です。
- ツール内のデータは、ExcelやWord形式でインポートおよびエクスポートすることができます。
- さらにZenTaoは、アジャイル開発やウォーターフォール開発など、様々な開発手法に合わせて設定をカスタマイズすることも可能です。
Tuleap
Enaleanは、Tuleapの親組織です。本アプリケーションは、アジャイルやスクラムを用いたソフトウェア開発、プロジェクト設計、Vモデル、ITサービス管理など、多岐にわたる領域の管理に特化しています。
それでは、ZenTaoツールの主要な機能のいくつかを見ていきましょう。
- このツールを使えば、アジャイル開発と運用業務の双方を、単一のアプリケーション上で一元管理することができます。
- 製品開発からテスト、プロトタイプの作成、そして本番環境への展開に至るまで、ソフトウェアライフサイクルの各段階を容易に追跡することが可能です。
- このツールの極めて重要な機能の一つは、各工程を相互に連携させることができる点にあります。具体例を挙げて理解を深めましょう。仮に、ある開発者がアプリケーション内にバグを発見したとします。この場合、開発者はそのバグを「テスト中」のタスク(To-Do)として登録することができます。すると、QAチームがアプリケーションのテストを行う際に、Tuleapから自動的に通知が送信されるようになります。
- 周知の通り、ソフトウェア開発には、開発チーム、QA(品質アナリスト)、BA(ビジネスアナリスト)、IT運用チームなど、複数のチームの連携が不可欠です。Tuleapを活用すれば、これら複数のチームが単一のツール上で連携し、協調して業務を進めることが可能になります。
- また、パフォーマンス状況を視覚的に把握できるダッシュボードも提供されており、これを用いて現状を分析し、重要な意思決定を下すことができます。
OrangeScrum
近年、OrangeScrumは、プロジェクト管理ツールの中でもトップクラスの評価を得るツールの一つとして注目を集めています。
このツールは、IT、マーケティング、製造、通信という4つの業界に特化した機能を備えています。OrangeScrumは、「戦略」「計画」「実行」「管理」という、プロジェクトにおける4つの基本プロセスに基づいて運用されます。
それでは、この無料かつオープンソースのScrumツールが持つ、主要な機能のいくつかを見ていきましょう。
- このツールは、リソース管理において非常に優れた能力を発揮します。あるプロジェクトから別のプロジェクトへと、リソースを柔軟に割り当てることが可能です。
- タスクトラッカー機能を使用すれば、進捗状況やパフォーマンスをパーセンテージで可視化し、分析することができます。
- OrangeScrumにはバグリストを一元管理する機能が備わっているため、アプリケーション内のバグを見落とす心配はありません。
- また、本アプリケーション上では、バグの優先順位付けを行うことも可能です。
- ダッシュボード画面から直接、特定のプロジェクトに関連する「To-Doリスト(タスクリスト)」を作成することができます。
- さらに、各リソースが特定のタスクに費やした作業時間を追跡・記録することも可能です。
- 各プロジェクトに関する日次レポートが、毎日自動的にメールの受信トレイに届きます。
Bitrix24
Bitrix24は2012年にリリースされました。このツールは、チーム内および顧客との間で円滑なコミュニケーションを実現するための、包括的かつ連携性の高いスイート機能を提供します。
Bitrix24は、今回ご紹介するツールの中で唯一、顧客関係管理(CRM)機能を搭載しているツールです。また、クラウド環境とオンプレミス環境の双方に対応しています。
それでは、このツールの主な特徴を見ていきましょう。
- 本アプリケーションは、MacおよびWindowsの各OSにインストールして利用可能です。
- さらに、AndroidおよびiOS向けの専用アプリも提供されています。
- アプリケーション上で、リソース(担当者)ごとの主要業績評価指標(KPI)を直接モニタリングすることができます。
- ワンクリック操作だけで、プロジェクトの日次レポートをメールで受け取ることが可能です。
- プロジェクトのパフォーマンスに関する詳細な分析データを提供します。
- ツールに関する疑問点や不明な点がある場合は、Bitrix24が開催するウェビナーに参加して解決することができます。また、アプリケーションのマニュアルとして活用できる各種ドキュメントも用意されています。




